検査・測定の重要さについて

注文から納品までの流れ

開明製作所では、下記の通りの流れで納品まで行っています。

その中で「検査(測定)」はとても大事な役割をもっています。
※この記事での検査と計測の違いは、検査…要求されている公差などを満たしているかを確認できる器具を用いて証明すること。測定…完成に必要な数値を導くための途中のチェック とします。

前回の「公差」について記事を書きました。要は、<この誤差の範囲ならOKにします>というものですね。では、計測が間違えてしまっていたら・・・?大げさに言います。

長さ45mmを間違えて35mmで作ってしまった!!!
検査でも目盛りを読み間違えて35mmでOKにしてしまった!
しかも納品までしてしまった!!!

・・・どうなるでしょうか?もちろん不良品です。クレームです。作り直しです。始末書ですね。
そして、もし数万個の大量注文だった場合、単純に費用は2倍になるので損失は計り知れないですね。

そのため、どの企業でも検査をしっかりして図面と照らし合わせて、この部品は図面通りに作りましたよ!と証明をします。

 

開明製作所では、どんな検査をいつしているの?

検査(計測)のタイミングは本当に何度もあります。村さんがこの記事を書いている間に思いつくのでも

<製造>
・在庫のワークの寸法を測定し取り出す。サイズの合ったものとチャックを装着
・ワークがブレてないか心出し(ワークを回してみて上下にどれくらい動いているか測定)
・ワークを粗削りして何mm削り代(削れる量)があるか測定
・仕上げの切削で想定の寸法と現実の測定した寸法の差で補正をかける
・寸法が狙ったものになっているのか検査
・大量注文なら最初と最後の製品で刃物の摩耗具合で寸法が大きくなるので適宜測定して補正を掛ける

・検査室で器具・機械で検査

という具合です。パッと思いつくのだけでもこれだけあります。
使う道具や工程によって、測定するタイミングや回数は変わると思いますが、完成させるためには何度もしっかりと精度よく測定や検査をしないと困ったことになりますね。

開明製作所では、製造と検査で部署が分かれています。検査の人に渡った際、一目で見て長さが違うというのだったらまだしも「ギリギリ公差の中に入っていない」というものが多数だったらかなり神経質に検査をしないといけなくなりますね。

そのため、検査をする技量は検査をする人だけでなく、むしろ製造の方の方が重要じゃないかと思います。座標を出してプログラムを組むため、計算もたくさんしないといけないので開明と同じく手打ち(プログラムを直接機械に打ち込むこと)をしている会社はたいへんだと思います。

どんな検査器具があるの?

 

検査の器具はいくつもあります。

詳しい数値の読み取りは、後日掲載しますが、代表的なものとして。

・ノギス
・マイクロメーター
・ハイトゲージ
・ネジゲージ
・ピンゲージ
・面取りゲージ
・工具顕微鏡
・画像寸法測定器   などなどがあります。

これらを用いて寸法がしっかり図面通りであることを証明します。

 

 

最後に…

いかがだったでしょうか。最終的な検査だけでなく、途中の計測も重要だということが伝わればうれしいです。

次回は、今回名前だけしか登場しなかった検査器具・機械のことについて記事にしようと思います。

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